バキです。
二年です。
なんか面白い映画があったら教えて下さい、ほんとに。
なんか面白い映画があったら教えて下さい、ほんとに。
よろしくおねがいします。
そういうわけで最近観た3本の映画がびっくりするくらいことごとく名作だったのでここで紹介しようと思います。
パルプ・フィクション
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「パルプ・フィクション」/クエンティン・タランティーノ監督/1994年 このマフィアのボスの女を演じるユマ・サーマンがエロい。白シャツ姿が一番好きです。 |
一本の映画としての起承転結がとても薄く(というか、そもそも存在しない気もする)、ナンセンスな展開。だけど展開における起伏は山ほどあって、ありふれたくだらない会話の中に見事に織り込まれるセンセーショナルな映像で、ぐいぐい観る者の目を惹きつけてくる。心臓に注射針をぶっ刺したり、刀(!)でゲイをぶった切ったり、タランティーノ監督らしいアクションが炸裂してる感じ。
個人的に気に入ったのは、派手なガンアクションを多用せず、"撃鉄を上げ、銃口を相手に突きつける"シークエンスの緊張感がビンビンに画面に満ちていたこと! 登場人物が銃を撃たなくても、そのシークエンスだけで、「こいつはプロのマフィアや……!」という説得力が凄まじい。身が竦む。
暴力描写を見るのは苦手だけど、でもカッコいい。ぶっ飛ぶ。いいですね。
こういうナンセンスに展開していく話は個人的に好きです。起承転結の構造はすごくわかりやすくて面白いんだけど、わかりやすさイコール面白さというわけではないから。既存の表現方法の型にはまっていないところがいいとは言わないけれど、なんというか、表現としてニュートラルな物語構造になっているのがイケてる。上手く言えないけど。タランティーノ監督の"らしさ"がそこにあるように思えました。
音楽も超かっこいいのでそこも要チェックです。踊りたくなります。
メメント
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「メメント」/クリストファー・ノーラン監督/2000年 |
とにかくこの映画のすごいところは、ストーリーが終わりから初めにかけて逆向きに描かれていくところ!
記憶が10分しか保たない人の気持ちなんてなかなか想像つかないし共感できないかもしれないけど、まるでこの映画は記憶をなぞるように掘り起こしていくような不思議な感覚を体感させられる!
そして最高の叙述トリックと結末。
超上質なミステリーでした。
ミステリなので多くは語るまい。己が目でしかと見よ。
ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
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「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」/ガイ・リッチー監督/1999年 |
一攫千金を狙う悪たれ若者4人組を中心に、ギャングやマフィアが入り交じって繰り広げられる群像劇。
とにかくストーリーが秀逸で、むちゃくちゃテンポが良い。ギャンブルに失敗して借金の返済を迫られた4人組が、偶然アパートの隣室から強盗計画を耳にし、そこに便乗しようとして……というのが序盤。それからとにかくたくさんの人間が盗み、盗まれ、殺し、殺されていく怒涛の展開が続く。ジャンルがかなり遠くなっちゃうけど、三谷幸喜のシチュエーションコメディを観てる時のようなストーリーラインの巧みさを感じた。監督のガイ・リッチーは天才だなと思う。
そして映像と音楽(さすがイギリス映画)がむちゃくちゃイカス。最高にクール。もうほんとにセンスの塊って感じ。この映画が公開された1999年、イギリスで興行成績1位だったというのだから、イギリス人の文化レベルに圧倒されるな。
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4人組が盗んだ金を別の車に移し替えるシーン。かっこいい画! これと似た構図とライティングが「時計じかけのオレンジ」にもあるな |
登場人物がかなり多いけれど、みなそれぞれに味わい深い。演技のせいなのか、脚本のせいなのか、独特の空気感があってよかった。これまた全然違うジャンルだけど、邦画の「ミツコ感覚」(山内ケンジ監督)をちょっと思い出した。会話のリアルさや自然さが際立ってむしろ印象に残るような。ミツコ感覚の場合は、さらにそこにおかしな浮遊感をたたえて不思議な世界を作っていたけれど。
ちなみにこのタイトルについて。何やら長いけど、「ロック、ストック&バレル(Lock, Stock & Barrel)」は、 それぞれ銃の部位で、慣用句としては「一切合財」という意味らしい。それと、物語の鍵を握る「硝煙を吹く二丁の拳銃(Two Smoking Barrels)」をかけているわけだ。タイトルもまた秀逸だなコレ。
どれも超名作ですぞ。
みるべし。みるべし。
僕も観るだけじゃなくてそろそろまたなんか作りたいな
僕も観るだけじゃなくてそろそろまたなんか作りたいな